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影を撮む(かげをつまむ)

tmiyazawa.exblog.jp

遅すぎる新年のご挨拶

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今年は僕にとって厄年です。

だからどうだということは特段ないのですが、いまの世界の災厄が、すこしでも少なくなるような仕事を、微力ながらやっていきたいと考えています。

と言った思いを込めて。

LX 6x7-Takumar400mm rear-converter2X Fujicolor 400
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# by t_miyazawa0203 | 2011-01-30 00:27

暗室のこと

写真は複写である。と初めて言った人が誰だかは知らないが、僕は荒木さんの著作で読んで、なるほど写真とはそういうものかなと思った。
つまるところ実在するものしか写真にはとれないし写らないので、そこが写真の本質であり限界でもあり、そこからしか写真表現は始まらないということなのだと理解した。
撮影行為は複写だとして、では暗室作業、プリントは写真にとってどういう位置づけになるのだろうか?
 プリントをする行為を現象的に見ると撮影の時にやったことをそのまま逆転させる作業である。カメラの中で上下左右逆にして縮小した画像(陰画=ネガ)に裏から光を当て、レンズを通してまた逆に拡大して現実の似姿(陽画=ポジ)として印画紙上に「解凍」するわけである。
 カメラと暗室は可逆的であり、本質的に同じものだと言ってもいいと思う。
その証拠(?)に「カメラ」はラテン語の「部屋」で、カメラの語源である「カメラ・オブスキュラ」は「暗い部屋」すなわち暗室の意味である。フランス語だとchambre noire 、chambre だけでもカメラを指し、これは寝室の意味もある。

じっさいに自分が写真をとってプリントする場合、どういうプロセスを踏んでいるかというと、まず目で見た物に何かを感じて撮影し、現像から上がったネガを見てベタを取り、ルーペでもう一回ネガを仔細に観察して、「コレ」というやつを選択する。じつのところもうその時点では撮影時に現実がどういう顔をしているかは関係なくて(そこに確からしさ、は無い。)ただ、どうプリントすれば「よい」写真になるか、という事にしか考えは及んでいない。現象的には可逆的だが、やっていることは非可逆的だ。

ロバート・フランクは自身のプリントについて「私の手の詩(うた)」と言っているが、これは言いえて妙である。これに対して、中平卓馬はある時期からプリントすることを止めてしまったが、写真から「マニュピレーション」を排除することで、「情感」や「確からしさ」を排した、現在の仙境とも言える視点を獲得しているのだろうと思う。荒木経惟もプリントは人任せではあるが、「暗い中で水を使ってやるから暗室作業はいいんだ。」とも言う。暗さと湿り気が写真には不可欠ということだろうか。

三好耕三さんは暗室が好きなのか写真が好きなのか自分でもわからないと漏らしているが、自分はどうだろうか?

とりあえず暗室がないと何も出来ないのは確かだ。
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Leica R4-SP Summicron-R 50mm Agfa Vista400
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# by t_miyazawa0203 | 2010-08-04 12:16

Je pense mourrir et vivre.


昨晩「潜水服は蝶の夢を見る」を観た。

恐ろしい映画だった。「アバター」的な意味で。自分の抱えている恐怖やこの世を生きる不安をダイレクトにえぐられた気がする。

その恐るべき世界とは相反して、キャメラアイの美しさには目を瞠った。
フランスの風土がそもそも美しいからなのか?否、違うだろう。

いつも思うことだが、いわゆるカラコレの考え方における彼我の相違にはビックリするほどであって、微妙な色彩の諧調を尊ぶのが日本的感覚だと云えば聞こえはいいが、映画のコンティニュイティーを「色で語らせる」思想を日本映画のルックからは残念ながらあまり感じとれないという向きは僕だけに限ったことではあるまいと思うが如何か?
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# by t_miyazawa0203 | 2010-07-08 22:42

石油→レアメタル

アフガンのニュースを聞いた。何から書いていいのかわからないし、僕がここで何か言っても意味があるか不明だが、驚いたのでとりあえず書く。

昨日はたまたま映画「マイブラザー」を観た。アフガニスタンで捕虜になり精神的傷を負った兄とダメ弟と兄嫁との微妙な三角関係の話。(弟役は「ブロークバックマウンテン」の死んだほう。)
役者の芝居とキャメラはいいのだが三者の内面が今一つ描き切れていない脚本だったとは思う。
以前なにかのテレビで、イラク出兵で心を病みアフガンの輸送部隊に部署替えされた兵士のドキュメンタリーをみたが、アフガンも変わらないんだろうことは想像に難くない。

結局のところ殺して殺される。

ニュースを聞いて、穴の中で捕まったフセインの映像を思い出した。
戦争は恐ろしくて滑稽で汚らしいもんだな。
iPad、EV(電気自動車)、携帯電話、ラップトップPC、カメラ…。みんなリチウム電池を使って動いている。イラク=石油、アフガン=リチウム、ということか。(以下、ニュースのリンク)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aqEIoPb4xds4

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Nikon F micro-Nikkor 55mm 1/500 f16 Fujicolor400
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# by t_miyazawa0203 | 2010-06-14 23:47

大盞木

d0167674_1491025.jpgたいさんぼく、と読みます。泰山木と表記することもあるようですが、大きな盃のような花びらから来た名でしょうから、こっちの方がしっくりきますね。大きな花の大きな花びら一枚一枚がちょうど中華料理屋にあるちりレンゲのような形をしています。
花が終わって花びらが落ちてしまうと、真ん中の柱頭も地面に落ちてきます。巨大な土筆のような不思議な形をしていて、これ単独でも好きです。
ヘルマン・ヘッセの園芸エッセイにも出て来て、本の中では中国趣味の庭木である、と紹介されています。マグノリアの仲間ですから西洋風なのかと僕は思っていましたが。

この時期バラやあじさいやタチアオイなどが咲き競っていますが、まずはこの花のことを思わずにはおられません。

Nikon F Nikkor H-Auto 50mm Fujicolor400
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# by t_miyazawa0203 | 2010-06-08 14:04

曳舟の空の色

到来物のラヴェンダーの入浴剤を柄にもなく使ってみる。ラヴェンダーの花自体は特段好きでも嫌いでもないし、芳香剤の類もどうでもいいのだが、湯の色が気に入った。夜明け前の東の空の色だ。薄めたフィルム現像液か水洗促進剤のQWに浸かっているようでもあり、悪い気持はしない。
青い液体に浸かりながら、借りものの埴谷雄高「虚空」なんぞも読んでみる。「闇の中の黒い馬」もよかったが、これもしびれるなあ。赤ワイン飲みながら、般若さんの「意識」の底に降りていく。

暑くなったのでシャワーで体を洗い、洗い場のタイルの床に唾を吐いたら、ラヴェンダーに血の混じったような色あいだった。
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Pentax6x7 Takumar75mm FujicolorPro800
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# by t_miyazawa0203 | 2010-06-08 00:03

無題

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まだ何も決めていない。ブログで何が出来るのかすらもよくわかっていませんが…。
一枚目の写真はもうだいぶ前に撮影した写真です。野放図な護岸工事のお陰で、この微妙なバランスの風景は無くなってしまったのですが、友人の映画監督七里圭君の映画「眠り姫」の、記念すべき第一回目の上映の為にフライヤーとして使ってもらった写真です。北沢タウンホールでの上映は超満員で、やむなく入場できず帰っていただいたお客さんも出るほどの大盛況でした。

この映画もその後、ユーロスペースでの上映を皮切りに全国各地を転戦し、渋谷アップリンクで、じつに7回の再映を重ね、この10月にとうとう8回目をやることになりました。
映画「眠り姫」ウェブサイト http://www.nemurihime.info/

Nikon F PCNikkor 35mm Agfa HDC400


Pentax MX 50mm Fujicolor400
                                                                                       d0167674_623624.jpg
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# by t_miyazawa0203 | 2010-05-28 20:19